2021年度以前の研究会はこちらから

2022年度の研究会

「パレスチナ/イスラエル紛争の変容」 2022年度第2回研究会

概要

テーマ 最終的地位の現在
日時 2022年10月15日(土)14:00–19:00
場所 本郷サテライト,オンライン会議室

14:00–14:50 今野泰三(AA研共同研究員・中京大学)
「ポスト・オスロ合意期における植民地主義研究の再評価と進展」
15:00–15:50 南部真喜子(AA研共同研究員・東京外国語大学)
「エルサレムにおけるオスロ合意後の市民権と生活空間」
16:00–16:50 児玉恵美(AA研共同研究員・東京外国語大学)
「レバノンにおけるパレスチナ難民帰還権への意識」
17:00–17:40 全体討議
18:00– 研究メンバー会議(事務連絡等)


Zoomによるオンライン参加登録はこちら
会場での参加はこちら

主催:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同利用・共同研究課題「パレスチナ/イスラエル紛争の変容」(2022~24年度)
  パレスチナ/イスラエル研究会

報告

 今野泰三氏(AA研共同研究員・中京大学)の報告では、パレスチナ/イスラエル研究における植民地主義と入植者植民地主義の概念及び分析枠組みの意義と課題を論じることが目的とされた。はじめに、パレスチナ人の入植地問題と植民地主義概念を論じた先行研究の内容と課題を整理し、入植者植民地主義概念の意義が、パレスチナ人が行ってきた反植民地主義研究と帝国主義論から展開してきた植民地主義研究を架橋するところにあると述べた。次に、同概念の幾つかの課題を示した上で、被植民者を対象とした様々なレベルからの分析が必要だと指摘した。最後に、ベドウィンを対象とする報告者の今後の研究方針が示された。
 質疑応答では、入植者植民地主義の位置付け、ジェンダーの視点、ベドウィンに着目する意義などの議論が提起された。

 児玉恵美氏(AA研共同研究員・東京外国語大学)の報告では、レバノン国内のパレスチナ難民の境遇を、シャーティーラー難民キャンプの変容から論じることが目的とされた。その中で、先行研究を整理した上で、現地調査におけるパレスチナ難民の語りから見えてきた難民キャンプへの愛着、殉難者墓地に対するパレスチナ難民の認識・利用のあり方から、同キャンプにおける政治的暴力が持続していることを指摘した。
 質疑応答では、聞き取りの対象者の選定方法、殉難者墓地の存続する背景やパレスチナ難民への働きかけ、死者の語りのあり方などが活発に議論された。

浪内紫雲(東京外国語大学大学院修士課程)

「パレスチナ/イスラエル紛争の変容」 2022年度第1回研究会

概要

テーマ 問い直されるオスロ合意の前提
日時 2022年8月5日(金)14:00–19:00
場所 本郷サテライト,オンライン会議室

14:00–14:50 鈴木啓之(AA研共同研究員・東京大学)
「30年を迎えるオスロ体制と諸研究の課題」
15:00–15:50 江﨑智絵(AA研共同研究員・防衛大学校)
「中東国際関係にみるオスロ合意以降の変容」
16:00–16:50 田浪亜央江(AA研共同研究員・広島市立大学)
「抵抗と平和構築のあいだ オスロ合意後のパレスチナの演劇活動への視点」
17:00–17:40 全体討議
18:00– 研究メンバー会議(事務連絡等)

主催:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同利用・共同研究課題「パレスチナ/イスラエル紛争の変容」(2022~24年度)
  パレスチナ/イスラエル研究会

報告

 鈴木啓之氏(AA研共同研究員・東京大学)の報告では、はじめにオスロ合意とオスロ体制を研究する目的が説明され、オスロ合意がパレスチナ問題の研究動向の転換点であり、一つの時代区分としての役割を担っている点、またオスロ・プロセスが批判対象となっている点が研究対象としての重要性を際立たせていると指摘がなされた。また、オスロ・プロセス、オスロ体制についての研究の動向と課題点、委任統治期研究をはじめ広範な分野からのパレスチナ/イスラエル研究の現状が示された。
 質疑応答では、オスロ体制という言葉が示す意味合い、変容する主体と研究者の視点の変化の認識について議論が提起された。

 江﨑智絵氏(AA研共同研究員・防衛大学校)の報告は、国際関係論的視点からオスロ体制に関わるアクターや国家間関係の変容を問い直すことを目的とした。オスロ体制は国家主体中心の地域的安全保障体制であり、外的要因や中東諸国の内部変化からの影響により変容してきたことが示された。非国家主体の重要性、超国家的な共同体意識とその担い手を考察したうえで、新たな地域的安全保障体制の構築を必要とするイスラエルとアラブ諸国との関係正常化が進んでいるという指摘がなされた。
 質疑応答では、ネゲブ・フォーラムの実効性、地域安全保障における非国家主体の位置付けについて等活発な議論が交わされた。

 田浪亜央江氏(AA研共同研究員・広島市立大学)の報告では、パレスチナにおける演劇活動の視点から、オスロ体制が形成したパレスチナ社会に対する考察が行われた。占領に対する抵抗に加え、国際社会が規定する平和構築への抵抗を示す表現や演劇関係者の発言に注目するという視点が示された。また、パレスチナの社会内部のマイノリティの抑圧を映し出す演劇は、パレスチナの大衆的な支持を得ているわけではないとも指摘された。
 質疑応答では、インティファーダを経験した世代と現在の若年層の世代間のギャップやパレスチナ社会のユースムーブメントと演劇の関連性について幅広い視点からの議論が行われた。

虎熊 歩(早稲田大学大学院修士課程)

関西パレスチナ研究会 2022年度第1回研究会

概要

関西パレスチナ研究会の2022年度第1回研究会では、今年2月にご著書The Fragmentation of Palestine: Identity and Isolation since the Second Intifada. (Tauris Academic Studies)を刊行されたジョシュア・リカードさんに、パレスチナのヨルダン川西岸地区北部の都市ナーブルスを中心としたパレスチナ人コミュニティにおける社会的分断についてご報告いただきます。

著書紹介:https://www.bloomsbury.com/uk/fragmentation-of-palestine-9781784535872/

多くの皆様のご参加をお待ちしています。

日時:2022年5月28日(土)14:00~17:30
形式:対面とオンライン(Zoom)のハイブリッド開催
場所:大阪女学院大学2階演習室

プログラム(予定)
14:00~14:20 挨拶・自己紹介
14:20~16:20(報告60分+討論60分)
*英語にて行われます(通訳なし)

発表者:ジョシュア・リカード氏(Dr. Joshua Rickard)(熊本大学多言語文化総合教育センター特任准教授)

タイトル:Social Fragmentation and Changes in Community Organization in the Post-Oslo Era

発表要旨:This talk will focus on social fragmentation in Palestinian communities that has developed through various levels of isolation, and the ways that communities have adapted in response. Increased political and class divisions since the Oslo process, as well as frequently changing restrictions, have resulted in changes in how communities relate to each other, contributing to the extraordinarily personal experience of uncertainty in everyday life. With a focus especially on the Nablus region I will discuss changes in community formations and expressions of identity over time, and the possibility for a reformation of social organization which transcends traditional political discourse.

コメンテーター:髙橋宗瑠氏(大阪女学院大学教授)

(休憩10分)

16:30~17:30 関西パレスチナ研究会運営会議

■参加申し込み方法
参加ご希望の方は、開催前日までに下記のフォームに記入の上、送信してください。(オンライン参加の方には開催前にZoomリンクをお送りします)
https://forms.gle/M2nm5XA6RciVoogm6

■主催:関西パレスチナ研究会  palestine.kansai[at]gmail.com ([at]は@に変えてください)
   (研究会ブログ:http://kansai-palestinestudies.blogspot.jp/

■共催:科研費基盤研究(B)「ポスト・オスロ合意期におけるパレスチナ人の新しいネットワークと解放構想の形成過程」 (研究代表者:今野泰三 課題番号:22H03831)

報告