パレスチナ

石油危機の余韻さめやらぬなか書かれた日本語によるパレスチナ問題の解説書である。パレスチナ問題の歴史的起源を聖書時代まで遡る点、現代史においてはハーッジ・アミーン・フサイニーやパレスチナ解放運動の評価がエジプト大統領アンワル・サーダートとの対比によって否定的であることが本書の特徴であろう。(鈴木啓之)