シャティーラの記憶:パレスチナ難民キャンプの70年
レバノンの首都ベイルートにあるパレスチナ難民キャンプ「シャティーラ」で150人近くに聞き取り取材をした書籍です。書籍のなかに登場する人物も80人ちかく、丹念な取材に裏打ちされた既述が印象的な一冊です。
(パレスチナドキュメント・プロジェクトHP)أوراق : مشروع الأرشيف الفلسطيني
ラーマッラー郊外に位置するパレスチナのビールゼイト大学が公開するウェブドキュメントのホームページである(http://awraq.birzeit.edu/)。個人文書、歴史的出来事に関する一次資料、各組織による政治声明、 […]
(アラブ文書集) الوثائق العربية 1963-1982
ベイルート・アメリカン大学から刊行された資料書籍であり、パレスチナ問題関連に特化した『パレスチナ・アラブ文書集』(パレスチナ研究機構刊行、1965~1981年)よりもアラブ世界全体に焦点を当てている。1963年から198 […]
(アラブ統一 年表・文書集) يوميات ووثائق الوحدة العربية 1979-1996
「アラブ統一研究所」(مركز دراسات الوحدة العربية)刊行の資料書籍であり、1979年から1996年までの各年(1989~1993年は一冊に合本)におけるクロノロジー(第一部)と政治文書(第二部)か […]
[ハガナーの歴史書]ספר תולדות ההגנה
初代教育大臣ベン=ツィヨン・ディヌールが編集したイシューヴ建設からイスラエル独立までの軍事史。全3巻4500頁。「ハガナー」とは直接には英委任統治期の地下軍事組織の名称だが、イシューヴ期全体の軍事史を記述していることから […]
Brokers of Deceit: How the US Has Undermined Peace in the Middle East
1991年のマドリード中東和平会議でヨルダン・パレスチナ合同代表団のアドバイザーを務めたラシード・ハーリディによるアメリカ中東和平政策批判の書。カーター大統領以降の6人のアメリカ大統領の中東和平政策を視野に入れ、①レーガ […]
Occupied Territories: The Untold Story of Israel's Settlements
本著では、イスラエルが1967年以降、入植と占領政策を通じて「時代錯誤な植民地主義へと逆戻り」したと論られ、そこに至る政治過程が解説されている。 本著の第1の特長は、被占領地での植民地主義的支配の原因を、1967年から7 […]
Creating Facts: Israel, Palestinians and the West Bank
1967年以降の西岸地区における、イスラエルによる入植地建設と対パレスチナ人政策の背景を考察した概説書。 本書の特徴は、被占領地において土地接収と入植地建設を通じて土地のコントロールがパレスチナ人からユダヤ人へと移され、 […]
中東戦争とイスラエル
日本の現代イスラエル研究第一人者により、第三次中東戦争直後に執筆された2部作の論文。シオニズムとイスラエル・ナショナリズムの本質まで切りこむ深い考察が加えられている。 論文第1部の前半は、第三次中東戦争開始直前のイスラエ […]
המתנחלים והמאבק על משמעותה של הציונות 宗教右派入植者とシオニズムの意味を巡る闘争
本著では、西岸地区とガザ地区のイスラエル入植地をめぐるイスラエル国内での論争が、単なる政策・政治レベルの問題ではなく、イスラエル国家のアイデンティティとシオニズムの意味を巡る根源的(イデオロギー・文化・社会的)闘争である […]
Is America "Different?" A Critique of American Jewish Exceptionalism
20世紀後半からBen Halpernをはじめとした歴史家の間で共有される傾向にあるアメリカ・ユダヤ史例外論を、最新のヨーロッパ・ユダヤ史の成果に基づきながら退ける意欲的論文。この例外論とは、ユダヤ史のなかでアメリカでは […]
Russian Jews between the Reds and the Whites, 1917-1920
ロシア革命に際してユダヤ人は様々な潮流に属していた。当時から流布していた「ユダヤ人=ボリシェヴィキ」という固定観念(それ自体反ユダヤ主義の原因となっていた)に反して、ボリシェヴィキにユダヤ人は少なく、多くはメンシェヴィキ […]
アラブ革命の遺産――エジプトのユダヤ系マルクス主義者とシオニズム
2人のユダヤ系エジプト共産主義者――アハマド・サーディク・サアドとヘンリ・クリエル――の1952年革命前後数十年の軌跡を描いた大作。双方の両親や祖父母はヨーロッパから移住したユダヤ人であり、クリエルにいたっては生涯改宗す […]
No Way Out: The Politics of Polish Jewry 1935–1939
両大戦間期のポーランドはヨーロッパで第一、世界で第二の規模のユダヤ人口を擁した(第一は米国)。そこでのユダヤ人の経験は、戦後のシオニズム運動とイデオロギーを大きく規定したといっても過言でない。本書が扱うのは、大戦前夜に猖 […]
ממלכתיות: התפיסה האזרחית של דוד בן-גוריון [マムラフティユット:ダヴィド・ベングリオンの市民概念]
ベングリオン等、イスラエル建国初期の指導者においてキーワードになっていた「マムラフティユット」の起源とその内容を検証した、テルアビブ大学の政治学者による研究書。「マムラフティユット」は「国家性」「国家主義」などと訳すこと […]
Failing Peace: Gaza and the Palestinian-Israeli Conflict
本書は長年ガザ地区を拠点として現地調査をおこなった政治経済学者であるサラ・ロイが、1993年のオスロ合意以降の和平プロセスをガザからの視点 で捉え、和平プロセスにより投入された国際援助が現地の地域社会にどのような影響を及 […]
Illusion of Development under Israeli Occupation: The Political Motivations of Donors to the Palestinians
著者Nassar Ibrahimは、ヨルダン川西岸地区のベツレヘムを拠点としイスラエルによる占領政策やパレスチナの国際援助に対するアドボカシー(政策提言)活動を積極的に展開する現地NGO “Alternative Inf […]
A Very Political Economy: Peacebuilding and Foreign Aid in the West Bank and Gaza
1993年のオスロ合意によって、欧米を中心とした大規模な援助がパレスチナに投入されることが決定した。この確約された援助金を現地社会に投入していく過程として、ドナー間、セクター間、カウンターパート間などのアクターで一貫した […]
International Assistance to the Palestinians after Oslo: Political guilt, wasted money
本書は、1993年に締結されたオスロ合意以降、国際連合や世界銀行の主導で形成された国際援助体制がパレスチナ/イスラエル問題に及ぼす影響に焦点を当てた研究である。ここでは、1993年のオスロ合意によって始まった和平プロセス […]
The Ethnic Cleansing of Palestine
歴史家イラン・パペが1948年のナクバに関してまとめた歴史書。タイトル通り、ナクバをパレスチナにおける「民族浄化」と捉え、それが偶然の積み重ねや場当たり的になされた命令の結果として起きたのではなく、マスタープランが存在し […]
Facts on the Ground
本書はミシェル・フーコー、エドワード・サイードらによる制度としての学問の対象化の作業、および「学問の客観性」こそが極めてヨーロッパ中心主義的であるとの提起をふまえ、パレスチナ/イスラエルにおける考古学を対象とした(ポスト […]
Jabotinsky and the Revisionist Movement 1925-1948
シオニズム右派として1920年代に東欧ユダヤ人を中心に立ち上げられた修正主義と呼ばれる一派の思想を、特にその創設者ヴラディーミル(ヘブライ語名:ゼーヴ)・ジャボティンスキーを中心に詳説したもの。ヘブライ語資料が基本に据え […]
Selected Bibliography on the Economy of the Occupied Palestinian Territories (West Bank and Gaza Strip)
パレスチナ被占領地の経済状況に関する文献リストをまとめたUNCTADによる小冊子である(UNCTAD/ST/SEU/5)。国際機関や政府機関によるレポートのみならず、研究書も多数収録されている。2部構成となっているが、第 […]
(パレスチナ・アラブ文書集・1981年) وثائق الفلسطينية العربية لعام 1981
パレスチナ問題に関わる外交文書や声明などを収集したシリーズの1981年版。人名・地名・組織名の索引あり。イスラエル設置の刑務所内に関する非難声明、エジプト大統領アンワル・サーダート暗殺に関するPLO声明など多数が収録され […]
(パレスチナ・アラブ文書集・1980年) وثائق الفلسطينية العربية لعام 1980
パレスチナ問題に関わる外交文書や声明などを収集したシリーズの1980年版。人名・地名・組織名の索引あり。被占領地の市長暗殺未遂への非難声明、イスラエルによる東西エルサレムの「首都」宣言への非難声明など多数が収録されている […]
(パレスチナ・アラブ文書集・1979年) وثائق الفلسطينية العربية لعام 1979
パレスチナ問題に関わる外交文書や声明などを収集したシリーズの1979年版。人名・地名・組織名の索引あり。被占領地地方議会からの声明文、PLOとヨルダンの再接近への非難声明など多数が収録されている(鈴木啓之)
(パレスチナ・アラブ文書集・1978年) وثائق الفلسطينية العربية لعام 1978
パレスチナ問題に関わる外交文書や声明などを収集したシリーズの1978年版。人名・地名・組織名の索引あり。エジプトとイスラエルによるキャンプ・デーヴィッド合意へのファタハや共産党、被占領地住民などによる非難声明など多数が収 […]
(パレスチナ・アラブ文書集・1977年) وثائق الفلسطينية العربية لعام 1977
パレスチナ問題に関わる外交文書や声明などを収集したシリーズの1977年版。人名・地名・組織名の索引あり。エジプト大統領アンワル・サーダートによるエルサレム訪問を非難する各団体による声明など多数が収録されている(鈴木啓之)
(パレスチナ・アラブ文書集・1976年) وثائق الفلسطينية العربية لعام 1976
パレスチナ問題に関わる外交文書や声明などを収集したシリーズの1976年版。人名・地名・組織名の索引あり。レバノンの諸団体による声明、「土地の日」蜂起に際しての各団体による非難声明など多数が収録されている(鈴木啓之)
(パレスチナ・アラブ文書集・1975年) وثائق الفلسطينية العربية لعام 1975
パレスチナ問題に関わる外交文書や声明などを収集したシリーズの1975年版。人名・地名・組織名の索引あり。ファタハのアブー・イッヤードによる声明、クウェートのパレスチナ人団体による声明など多数が収録されている(鈴木啓之)