歴史

The Israeli Memory Struggle: History and Identity in the Age of Globalization.

本書は、一九八〇年代以降の「ポストシオニズム」の流れのなかで生まれた「新しい歴史記述」、文学テクストやメディア表象を取り上げ、イスラエルのなかでの歴史的言説の変化を検討している。分析視点としては、ヘイドン・ホワイト(Ha […]

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ヨルダン川西岸:アラブ人とユダヤ人

イスラエルの作家ディヴィッド・グロスマンのパレスチナ問題に関するエッセイ。イスラエルの左派知識人の一人で、平和運動にも携わる著者による西岸での取材をもとに構成された。邦訳は英語版からの重訳。(細田和江)

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Land, Labor and the origins of the Israeli-Palestinian Conflict, 1882-1914.

シオニストの入植史を植民地の比較研究の視点から捉え直すことで、ユートピア的「ヘブライ労働」の概念に批判を加えた研究。従来のイスラエル社会学の主潮流が、第二波アリヤーに力点を置き、「ヘブライの労働」イデオロギーを自己発展的 […]

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Nakba: Palestine, 1948, and the Claims of Memory

ナクバの記憶がパレスチナ人離散社会のなかで果たす役割を、語りの困難さとの葛藤のなかに置きながら考察する論文集。トラウマ、ジェンダー、「現在」との距離、ナショナル・イメージとの間の葛藤などといった、語りを困難にする要件を浮 […]

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The Jews of the United States, 1654-2000

ユダヤ史を、周囲の社会に対する受動的な歴史と見るのではなく、相互作用に注目するアメリカ・ユダヤ史の概説。ディアスポラ状態全般に対して好意的な立場とも読めるが、むしろアメリカという特定の文脈においてユダヤ人が自由に様々な創 […]

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Revisiting the UNGA Partition Resolution

国連総会決議181号、いわゆる国連パレスチナ分割決議案を拒絶したパレスチナ・アラブ側の正当性に言及した論文。著者はシオニストによってパレスチナ・アラブ側に課せられた1948年戦争の勃発とパレスチナ難民発生の責任に関し、分 […]

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The Birth of the Palestinian Refugee Problem, 1947-1949

パレスチナ難民問題に関する歴史論争の発火点となった一冊。著者はイスラエル建国史の「語り」においてタブーであったパレスチナ・アラブ人に対するシオニストの暴力行為を実証的に考察しながらイスラエル側の見解の誤りを指摘し、これま […]

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The Ethnic Cleansing of Palestine

1948年を記述する新しい方法として「民族浄化」という視点を提起した一冊。著者はパレスチナ難民の発生を1948年戦争の単なる随伴的帰結とは捉えず、シオニズムに包含された原罪性が「ナクバ」を引き起こしたとして、シオニストに […]

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Expulsion of the Palestinians: The Concept of “Transfer” in Zionist Political Thought, 1882-1948

シオニズムとパレスチナ難民発生の不可分性を説いた一冊。著者はシオニズムに潜む「トランスファー」の概念を考察し、シオニストによるイスラエル建国とユダヤ人のマジョリティ化のための政治的思考がパレスチナ・アラブ人を追放に導いた […]

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Jewish Bialystok and Its Diaspora

ビアリストック(ポーランド語名:ビャウィストク)は、現在はベラルーシに近いポーランドの東端にある中都市。ロシア帝国時代の20世紀初頭は、工業都市として、ユダヤ人が多数派となっていたが、西への移民も多く輩出していた。20世 […]

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Jewish Daily Life in Germany, 1618-1945

社会生活に焦点を当てた異色の通史。家族生活や日常的な宗教の実践、職業、非ユダヤ人との関係性などを、大きく4つの時期に分けて詳述している。ドイツ・ユダヤ近代史といえば、モーゼス・メンデルスゾーンを筆頭としたハスカラー(ユダ […]

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The Jews of Britain 1656 to 2000

近代初期のイギリス・ユダヤ史専門家による近現代イギリス史の通史。念頭に置かれているのは、それまでヨーロッパ・ユダヤ人の成功例として単一のストーリーに収められがちだった歴史の多様性を救い出すという点である。ただ、他の地域の […]

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Paths of Zionist Political Action in Turkey, 1882-1914: The Plan for Jewish Settlement in Turkey in the Young Turks Era

オスマン帝国とシオニストの交渉過程を記述した論文。ブ ルガリア独立を経験したオスマン帝国は、同様の問題の発生を避けるべく、パレスチナへのまとまったユダヤ移民には最後まで反対の立場をとっていた。ただ、オスマン帝国全土への分 […]

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The Zionist Ideology

シオニズム思想を主要な潮流に分けて詳述した本。既存の概説書の中では最も体系的でバランスよくまとめられており、シオニズム思想史の古典としての地位を築きつつある。序章では、Anthony D. Smithのナショナリズム理論 […]

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Hamas in Politics: Democracy, Religion, Violence

パレスチナの政治社会運動ハマースの政治思想と実践における民主主義、宗教、そして暴力の役割を、長期にわたるフィールド調査と政治学ないし政治社会学の理論を援用して分析する一冊。とりわけ、ハマースがどのように権威を概念化し実践 […]

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Hamas: A History from within

パレスチナの政治社会運動ハマースの歴史的発展を、在外政治局およびその指導者の活動と思想に焦点を当てて詳述する一冊。変容する中東地域の政治環境において、ハマースの指導部がいかにして課題に対処し、組織として成熟してきたかを描 […]

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The Palestinian Hamas: Vision, Violence, and Coexistence

パレスチナの政治社会運動ハマースの思想と活動の戦略的側面を、イスラエル国家とパレスチナ自治政府との相互作用に焦点を当てて政治学的に分析する一冊。合理的な主体としてのハマースが、暴力の行使や自治政府との共存、選挙への対応な […]

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Hamas: Political Thought and Practice

パレスチナの政治社会運動ハマースの政治思想を、声明などの多数の一次資料に基づいて体系的に論じる一冊。紛争についてのハマースの解釈、他のパレスチナの政治主体に対するハマースの立場、そしてアラブ・イスラーム諸国やその他の国際 […]

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Islamic Fundamentalism in the West Bank and Gaza: Muslim Brotherhood and Islamic Jihad

現代のヨルダン川西岸地区およびガザ地区におけるイスラーム運動の歴史的展開を、同地区で入手された一次資料に基づいて詳述する一冊。特に、第1次インティファーダ(対イスラエル民衆蜂起)前後の経緯が、パレスチナのムスリム同胞団を […]

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ひとつの土地にふたつの民:ユダヤ-アラブ問題によせて

シオニズムの中でのアラブ問題への取り組みについて、発言を続けた思想家マルティン・ブーバーの書簡集。編者による序では、当時のユダヤ人社会や議論の中でのブーバーの位置づけが詳しくまとめられている(錦田愛子)。  

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Refugees into Citizens: Palestinians and the End of the Arab-Israeli Conflict

在米ユダヤ人国際法学者によるパレスチナ難民問題の概説書。オスロ以降の中東和平プロセスを支持する立場から、第一部では現状と歴史過程の分析を、第二部では将来に向けた提言をまとめる。 第一部では、歴史の論点別に整理が行われ、人 […]

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(「ソヴィエト・ロシアのシオニズム、1917年~1939年」) ציונות רוסיה הסובייטית 1917-1939

シオニズムの地域性についての論集に収録された、ソ連時代初期のシオニズムに関する通史。Ziva Galiliによる論文は英語でもいくつかあるが、当該テーマに関してはこれが一番詳しい。 若者が中心となったソ連時代のシオニズム […]

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蘇るパレスチナ:語りはじめた難民たちの証言

ムスリム、キリスト教徒、ユダヤ人の平和な関係が、シオニズムの急進化により壊され、「アラブ人とユダヤ人」という構図に書き換えられていく様子が描かれている。政治学的な視点を採用する研究が多いなかで、本書は人々の視点からパレス […]

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Israeli Cinema: East / West and the Politics of Representation

映画表象を通してシオニズムやイスラエル国家の歴史を検討する書。文化事象に現れたイスラエル社会に内在する、ミズラヒーム(中東アラブ出身のユダヤ人)やパレスチナ・アラブ人への偏見に対し鋭い考察を行ったことで注目・評価された。 […]

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Prophecy and Politics: Socialism, Nationalism, and the Russian Jews, 1862-1917

ロシア帝国ユダヤ史、とりわけシオニズムを中心としたユダヤ・ナショナリズムに関する古 典。小さい字で700頁近くあり、様々な論点を含むため、百科事典的な使い方もできる。主な主題は、初期のシオニズム、ブンド、社会主義シオニズ […]

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The Zionist Idea: A Historical Analysis and Reader

シオニズム思想に関してよく引用されるアンソロジー。アメリカのユダヤ教保守派(ユダヤ教の保守派は正統派と改革派の中間的存在)のラビでありユダヤ史家でもある著者によるシオニズム史概論に続いて、37人のシオニスト思想家・政治指 […]

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The Birth of Israel: Myths and Realities

シオニストによって形成されたイスラエル建国期の「神話」を暴こうと試みた歴史書。本文献は主に7つの「神話」を挙げており、いわゆる「1948年論争」を考察する上では一読の価値を有するものである(佐藤寛和)。

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Palestinian Leadership on the West bank: The Changing Role of the Arab Mayors under Jordan and Israel

ヨルダン川西岸地区を事例として執筆された本文献は、ヨルダン併合下からイスラエル占領下へと同地域が移行するなかで、地方都市の市長らがいかなる政治的役割を担ったかを明らかにするものである。名望家の政治的役割や、被占領地内部に […]

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Identity and Religion in Palestine: The Struggle between Islamism and Secularism in the Occupied Territories

パレスチナ被占領地における丹念な現地調査を元に執筆された本文献は、「世俗派」と「宗教派」という二項対立的理解に疑問を呈す素材を提供し得る。特にファタハ支持者を事例とした箇所で言及される「イスラーム主義なきイスラーム」とい […]

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Palestinians: From Peasants to Revolutionaries

在野の研究者・フリージャーナリストである著者が1975年から1978年にかけてレバノンの難民キャンプの元農民のパレスチナ人に対して行ったインタヴューに基づくオーラル・ヒストリー(鶴見太郎)。

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